水辺のホテル 
小さな白い花
若女将・沖田真奈美

細やかなおもてなしで地域に親しまれる若女将

網野町にある北部最大の淡水湖、離湖。

桜の名所としても美しく、緑と水に恵まれた多様な生態系を持つこの場所は、実は古墳だという。

その畔にある小さな宿が水辺のガーデンオーベルジュ「小さな白い花」。

沖田真奈美さんは、この「小さな白い花」を始め、地域で旅館・ホテルなどの宿泊業を営む佳松苑グループの若女将だ。

京丹後をこよなく愛し、若女将業のかたわらで、地域の魅力の発信と活性化を担う。

沖田さんは、網野町で生まれた。祖父母がこの地で民宿「一望館」を営んでいて、子供の頃はそれを見て育った。大学では社会学を専攻。卒業後はアメリカに留学し、MBAを取得した。「海外に出て初めて気づいたことが、たくさんありましたね。MBAを取得するために、ビジネスの核心にも触れることができて。そのノウハウを、地域のために役立てることができたら良いなと思いました」と沖田さんは話す。

様々な刺激を胸に、家を継ぐ決心をして帰国。若女将として、今年で16年目のキャリアになる。お客様のおもてなしはもちろん、企画、集客、宣伝、クレーム対応、雑事と、宿泊業の仕事は尽きない。異なる8つの旅館・ホテルを、めまぐるしく回るのが日常だ。近頃、第1子を出産したばかり。育児に、仕事にと、益々忙しい日々を送っている。「京都縦貫道が開通したのは嬉しいことですが、地域の魅力は、まだまだ認知されていないように感じますね。より多くの人に訪れてもらえるよう、今後はどんどん発信していきたいと思います」。

「小さな白い花」は、離湖を一望する湖畔にあり16の客室を有している。こじんまりしながら窓から望む美しい眺めに、心癒される空間だ。沖田さん自らが植栽して、手入れをしているイングリッシュガーデン、そのテラスで、離湖を眺めながら過ごすひとときも贅沢。

宿泊者はレセプションカウンターでチェックインする。イタリアンレストランでは、生地から練り上げ薪釜で焼きあげるナポリピッツアや手作り生パスタなどが人気メニュー。宿泊の時は、こちらで夕食と朝食がいただける。地卵や丹後・但馬で栽培される新鮮野菜、旬の魚など、京丹後の味を堪能できる。地域には洋食を食べられる店が少ないため、ここの存在は貴重。

カフェタイムに立ち寄ることも可能。人気のスイーツは、オリジナルの「白い花プリン」。卵を一切使わずに、新鮮な牛乳と生クリーム、フロマージュでできたふわふわで真っ白なプリンは、新食感であったりした優しい味わい。

国道178号沿いにあるエントランス。ヨーロッパテイストの可愛らしいドアが目印。鳴き砂で有名な琴引浜や八丁浜までは、歩いてすぐのロケーションだ。