京丹後の大地を味わい尽くす、農業体験の旅

旅とトレイル

京丹後の大地を味わい尽くす、農業体験の旅

天気の良い休日には太陽の下で畑の野菜を採り、採れたての野菜を味わった後は、海の見える温泉で汗を流す…そんな過ごし方ができたら素敵だろうなあ、と思っていたら、ありました。
理想の休日を過ごせる場所が、京丹後に。

京丹後市は、南北に長い京都府の最北部に位置する、海と山に囲まれた自然豊かな地域です。
京都市街や大阪市街から車で2時間半ほど。宿泊はもちろん、日帰りでも気軽に自然を満喫できると人気のエリアです。

今回は農業体験が楽しめる「てんとうむしばたけ」と絶景温泉「宇川温泉 よし野の里」に、3歳の娘を連れて家族3人でおじゃましました。

てんとうむしばたけで農業体験

てんとうむしばたけで農業体験
自然豊かな京丹後・弥栄町でオーガニック野菜を生産する「てんとうむしばたけ」

まず伺ったのは農業体験が楽しめる「オーガニック農場 てんとうむしばたけ」。広々とした畑の中で、四季折々の旬の野菜が収穫できます。

親子で万願寺とうがらしを収穫体験

こちらの農場は少量多品目生産。年間100種類ほどの有機野菜を育てており、季節ごとに収穫できる野菜が異なります。
この日はちょうど、万願寺とうがらし、とうもろこし、プチトマト、パプリカなどの夏野菜の最盛期。さっそく、子どもと一緒に畑に分け入り収穫作業に挑戦しました。

最初はうまく野菜を見つけられなかった子どもも、回数を重ねていくと収穫タイミングの野菜を瞬時に見つけられるようになり、親よりも上手に次々と収穫していきました。

農場の方によると、子どもの目線で探したほうが、収穫どきの野菜に気づきやすいそうです。

ふだんは苦手な野菜も、楽しく収穫していました

土づくりへのこだわり

土づくりへのこだわり
この日案内してくれた、てんとうむしばたけの菅野まいける大貴さん

「いい野菜をつくるために、この農場は土からつくっているんです」と教えてくれたのは、てんとうむしばたけの菅野さん。
「私たちのカラダは、食べたものでできている。じゃあ、私たちのカラダをつくる野菜は何からできているんだろう?」
そう考えたオーナーが、「土も健康、食べものも健康、そして人間も健康」を目指して、野菜の源である土づくりにこだわった農場をスタートさせました。
「畑で森を再現する」をテーマに、自分たちで枯れ葉から土をつくる徹底ぶりです。


「この場で食べてみますか?」とすすめられて、採れたての万願寺とうがらしをがぶり。
かじった瞬間、口の中にみずみずしさが広がっていきます。
「これって本当に生の万願寺とうがらし?」と思うほどの、ジューシーで甘い味にびっくり。土でここまで野菜の味が変わるんだ、と実感しました。

収穫した野菜はお土産として持って帰れるので、あらかじめ袋や箱などを持ってくるのがおすすめです。帰宅後も野菜はフレッシュなままで、シャッキシャキの食感を楽しめました。

収穫した野菜(万願寺とうがらし、プチトマト、パプリカなど)。カゴは当日お借りしたもの

採れたて旬の野菜をいただく 農場隣接カフェ

採れたて旬の野菜をいただく 農場隣接カフェ
シェフの気まぐれセット。ごはん、スープ付き

てんとうむしばたけの野菜をまるごと味わえるのが、畑に隣接した「Organic Cafe てんとうむしばたけ」。
味はおいしいのに、傷などが原因で出荷できない野菜を、加工品やカフェを通じて届けたいという想いから2020年にオープンしました。
地元の方はもちろん、長期休みのシーズンには遠方から来るお客さんも多いそうです。

私たちは「シェフの気まぐれセット」と「てんとうむしばたけのピザランチ」を注文しました。
シェフの気まぐれセットはお肉、サラダ、グリル野菜、オムレツなどがワンプレートにつまっていて、いろんな味を楽しみたい方におすすめ。お店で一番の人気メニューです。
ピザはもちもち生地に野菜がたっぷり。野菜が自慢のお店ならではの一品です。
使われている野菜は、すべて自社農場のものだそう。数多くの野菜を育てられているので実現できることなんですね。
その日その日で、旬の野菜を使っているので、メニューは毎日変わるとのこと。普段見かけない野菜も多く、なんの野菜なんだろう?と考えながら食べるのも楽しい時間です。

てんとうむしばたけのピザランチ。赤い野菜は京にんじん

【Organic Cafe てんとうむしばたけ】
定休日: 木金
営業日時:11:00~15:00(14:00 L.O)*ディナー(予約制5名様~) 18:00~21:00(20:00 L.O)
所在地:〒627-0142 京都府京丹後市弥栄町黒部441
電話:0772-60-8673
WEB:https://tentoumushi-batake.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/tentoumushi_batake/
※畑体験に関するお問い合わせも上記からお願いします

Organic Cafe てんとうむしばたけ

日本海を一望!絶景スポットに立ち寄る

日本海を一望!絶景スポットに立ち寄る
大成古墳群から見える絶景

旬の野菜でお腹を満たした後は、絶景スポットへ。
京丹後で見逃せないのが、海を望む景色です。
私たちが訪れたのは 大成古墳群(おおなるこふんぐん)。
6世紀末から7世紀初めにかけてつくられた、13基の横穴式石室墳からなる古墳群です。
京丹後のシンボル・立岩を見下ろす高台にあり、緑の絨毯を敷き詰めたような草原の先に、大海原が広がっています。
日本海が一望できて、開放感抜群の場所。思わず深呼吸をしたくなります。

【大成古墳群】
所在地:〒627-0221 京都府京丹後市丹後町竹野820
WEB: https://www.city.kyotango.lg.jp/top/soshiki/kyoikuiinkai/bunkazaihogo/3/1/3/2942.html

大成古墳群

旅の締めくくりは名湯で

旅の締めくくりは名湯で
宇川温泉 よし野の里。 焼き杉の外観に味わいがある

最後に、宇川温泉 よし野の里に立ち寄りました。
実は、今回の旅で一番楽しみにしていたのがこの温泉。
旅好きの友人から「北近畿の温泉なら絶対ココ!」と強く推されていたからです。
今回、念願かなって行くことができました。
到着すると、黒い焼き杉に覆われたモダンな建物がお出迎え。
温泉はアルカリ性のとろりとした泉質で、肌を包み込むようにしっとり。
なんだか入っているだけで美人になれそうな温泉です。

さらに、この温泉の特徴はなんといってもその絶景。
海に沈む夕日を見ながら温泉を楽しめるとあって、夕方頃からは大勢のお客さんで賑わうそう。
お風呂は海が見える側と山が見える側があり、毎日男女入れ替え制となっています。公式HPの「温泉カレンダー」から確認することができるので、気になる方は事前に調べておくといいですね。

海側の温泉(写真提供:宇川温泉 よし野の里)

よし野の里では、「海の京都コイン」を使うことができました。
海の京都コインとは、海の京都エリアで利用できる電子ギフト(電子商品券)で、ふるさと納税の返礼品として、寄附額に応じて発行されるもの。
福知山市・舞鶴市・綾部市・宮津市・京丹後市・伊根町・与謝野町の加盟店で利用でき、現在、使えるお店がどんどん増えているそうです。ふるさと納税を活用しておトクに旅を楽しむのもいいですね。

温泉の後に、売店にて地元で人気の間人(たいざ)アイスクリームを発見。冷たいものでカラダをクールダウンして、心地よい疲れとともに帰宅しました。

【宇川温泉よし野の里】
利用時間:11:00~21:00(20:30受付終了)
所在地:〒627-0242 京都府京丹後市丹後町久僧1562
電話:0772-76-1000
WEB: https://ukawaonsen.jp/

宇川温泉よし野の里

海の京都コイン(ふるさと納税)

大地の恵みをたっぷり満喫した京丹後の旅

都心から片道2時間半、日帰りということで、慌ただしくならないかと心配もありましたが、結果、子連れでもゆったり過ごせて大満足の一日でした。
野菜も温泉も、いわば大地のエネルギーを活かしたもの。京丹後の大地の恵みをもらって、家族全員、おいしく楽しくパワーチャージができました。
京丹後は、自然との距離が近いまち。ドライブしているだけでも心が洗われていきます。
ぜひみなさん、週末の旅の選択肢に、京丹後を加えてみてはいかがでしょうか。

 
 
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2021.4.1

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