【ふるさと納税】かき小屋で舞鶴産かきを堪能。漁師親子がかき養殖(鶴昇丸)
天然の良港を形成する舞鶴は海の幸の宝庫。京都中から魚が集まる漁港を持ち、西は古くから城下町や北前船の寄港地として、東は明治以降、海軍港として発展を遂げてきました。舞鶴に根を下ろし、伝統や文化を引き継ぎながら、豊かな海からの恵みを大切に守り育てる人たちにスポットを当てます。
かき小屋で舞鶴産かきを堪能。漁師親子がかき養殖【鶴昇丸】
入り組んだリアス式海岸を形成する舞鶴湾は、三方を囲む緑豊かな山々からプランクトンを多く含んだ清流が流れ込むため、ミネラル豊富で旨みたっぷりのかきが育つ絶好の環境。知る人ぞ知るかきの名産地。
海を左手に見ながらくねくねと続く海岸沿いに車を走らせ、小さな漁村集落やトンネルを抜けると、「かき小屋」ののぼりが並ぶ建物が見えて来ます。建物のすぐ前には穏やかな舞鶴湾が広がり、「鶴昇丸」と書かれた漁船が停泊する隣にはかきの養殖イカダが浮かんでいます。
河畑宏司さん、貴政さん親子はこの海で定置網漁をしながら、かきの養殖業を手がけています。
元々漁師の家庭に育った宏司さん、2005年に脱サラし、株式会社鶴昇丸を立ち上げ、漁師の道へ進みました。
息子の貴政さんは大学を出て全く別の業界に就職しますが、2015年にUターンで舞鶴に戻り、家業を手伝うように。今では奥の深い漁業の世界に魅了されていると言います。
2017年には新鮮な海の幸を直接提供したいと「かき小屋鶴昇丸」をオープン。夏場(6〜8月中旬頃)は岩牡蠣、冬場(12〜4月頃)は真牡蠣が楽しめます。もちろん、いずれも河畑さん親子が育てたもので、岩牡蠣は約5年、真牡蠣は約9ヶ月かけて養殖しています。
定置網漁、かきの養殖、かき小屋経営と、3つの事業をこなす二人の朝は目まぐるしく。毎朝5時には定置網を仕掛けた場所まで船を出し、網を巻き上げ、翌日の網を仕掛けて港へ戻ると、休む間もなく9時半から始まるセリに合わせて魚を選別します。定置網漁にも適した舞鶴湾では上質なサワラや片口イワシ、カマスなどが獲れます。
市場に魚を届けると、すぐにかきの養殖場に移り、あらかじめ食べごろを見極め水揚げしておいたかきをひとつずつ丁寧に洗浄し、11時からスタートするかき小屋のオープンに備えます。
時間になるとあっという間に席が埋まっていきます。中には遠方から河畑さんたちのかきを求めて訪ねて来る人も。
かき小屋での名物は、目の前の海で育った新鮮なかきを殻ごと豪快に蒸し焼きにした「蒸しがき」。
かきが蒸し上がるの待つ間、カキフライやサザエのつぼ焼き、アワビのバター焼きなどのサイドメニューを味わうのもお勧め。運が良ければ定置網漁で獲れた魚の刺身が食べられることも。鉄板からかきの汁が溢れてきたらそろそろ食べごろの合図。蓋を上げたときに立ち上る湯気は海の香りいっぱいで、思わず歓声が上がります。用意されている軍手や牡蠣用ナイフを駆使して、自分たちで殻を開けふっくらジューシーに蒸し上がったかきを頬張るライブ感もたまりません。
備え付けのポン酢や醤油、酢、レモン、胡麻油、塩などで自由に味を変えながら食べる事ができますが、そのままでも十分うま味を含んで濃厚です。
舞鶴産のかきを遠方の人にも知ってもらえたら、と開発した「自家製かき濵煮」は、かき本来のうま味を損なわないよう、砂糖を使わず、地元舞鶴の地酒「池雲」とみりん、しょうゆだけで漬け込んだ素朴な味わいで、お土産にもぴったりです。
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