印刷する

大江山|初心者向きのハイキングとして人気 ~自分にあった楽しみ方を~

京都府北部、丹後半島の玄関口、4つの市町、舞鶴市(まいづるし)、福知山市(ふくちやまし)・宮津市(みやづし)・与謝野町(よさのちょう)にまたがる、大江山連峰(おおえやまれんぽう)。一般的に「大江山(おおえやま)」と呼ばれる大江山連峰は赤石ヶ岳(あかいしがたけ)、千丈ヶ嶽(せんじょうがたけ)、鳩ヶ峰(はとがみね)、鍋塚(なべづか)など、4つ連なった山の総称。ルートもさまざま。それぞれの山頂をめざすも良し、ちょっこりハイキングをたしなむも良し。つなげて縦走(トレイル)するも良し。お手軽ルートで景色を楽しむも良し。自分にあった「大江山」の楽しみ方をみつけよう。

feature

大江山登山(ハイキング)の特徴

大江山登山(ハイキング)の特徴

大江山には4つの頂上がありそれぞれ開けた展望が楽しめます。草原の尾根に伸びる一本の道、眼下に広がる加悦谷のうつくしい田園風景、視界の先には天橋立など日本の景勝を含む日本海が広がります。条件がそろえば雲海を見ることもできます。 


 また登山口も複数あり、ルートも様々。はじめて山登りをやってみようと思われる方々にもおすすめのビギナールートや、約16kmにも及ぶロングトレイルルートも整備されています。また、運動がどうしても苦手だという方にも、絶景のパノラマを楽しんで頂ける裏技ポイントまで、万人が楽しめる懐の大きなやさしい山です。まずは大江山登山の王道ルートでありビギナーの方にもおすすめのルートをご紹介します。


加悦双峰公園~赤石ヶ岳ルート:歩行約2時間 ビギナーコース


与謝野町(よさのちょう)の加悦双峰公園(かやそうぼうこうえん)からスタート。かつては栄えていた!?ノスタルジックなパラダイス系スポットの香りが漂います。登山口からスタート15分足らずで稜線(りょうせん)、赤石ヶ岳鞍部(あかいしがたけあんぶ)へ到着します。心地の良い風と福知山側と加悦谷側、両サイドのパノラマが楽しめます。風の通り道なので風の強い日は気を付けましょう。鞍部(あんぶ)から赤石ヶ岳(あかいしがたけ)は約40分。景色を楽しみながらゆっくり呼吸を整えて一歩ずつ足をふみ出せば、いつのまにか赤石ヶ岳(あかいしがたけ)の山頂に辿りついているでしょう。がんばったご褒美は千丈ヶ嶽(せんじょうがたけ)、鳩が峰(はとがみね)、鍋塚(なべづか)など、雄大な大江山連峰のうつくしい稜線と里山の田園風景、遠くに光る日本海の景色です。加悦双峰公園(かやそうぼうこうえん)はキャンプ場も併設しているので、ハイキングとキャンプを組み合わせたのんびり大江山満喫プランもおすすめです。


加悦双峰公園~千丈ケ嶽ルートのピストン(往復)


:歩行約3時間 ビギナーコース~中級・上級コース


与謝野町(よさのちょう)の加悦双峰公園(かやそうぼうこうえん)から大江山連峰(おおえやまれんぽう)の最高峰 (さいこうほう)千丈ケ嶽(ぜんじょうがたけ832m)までの往復ルートです。登り約2時間、下り約1時間の約3時間コース。道幅も広く歩きやすいルートです。千丈ケ嶽(せんじょうがたけ)の頂上は、その名の通り、畳1000丈を敷けるほどの開けた山頂になっており、眼下に広がる加悦谷平野の景色を眺めながらいただくお弁当は格別です。加悦双峰公園(かやそうぼうこうえん)~千丈ケ嶽(せんじょうがたけ)ルートのピストン(往復)では物足りない方は、ぜひ、千丈ケ嶽(せんじょうがたけ)から先へ挑戦してみましょう。大江山連峰トレイルマップコースタイムで、千丈ケ岳から鳩ヶ峰(△746m)までは、+片道40分(往復80分)、鍋塚(△762m)までは+片道100分(往復210分)、大芝原分岐を超えて鬼の岩屋経由・航空管制塔までは+片道160分(往復330分)でトレイル(縦走)ができます。加悦双峰公園登山口からのルートで大江山の4つの頂きを極めてみましょう。山行計画は無理なくたのしめる設定にしましょう。


大江山連峰トレイル赤赤縦走路 赤石ヶ岳~赤岩山:歩行約12.5時間 上級コース


大江山の西の端、赤石ヶ岳から航空管制塔までを縦走し、普甲峠を経由した後、杉山、宇野ヶ岳、赤岩山まで、7つの山頂(航空管制塔を入れると8つ)を踏破する約16km、参考タイム750分のロングルートです。整備された歩きやすいルートですが、長時間の山行になるので、無理をせず、しっかり計画を立てて楽しく歩いてください。のんびり1泊2日の山旅がお勧めです。


大江山のパノラマを体感したいけど運動が苦手な方に裏ワザ!航空管制塔


:歩行約2分 ドライブコース


山の頂上には、歩かなくとも、車で上ってたどり着けるドライブスポットもあります。大江山連峰にもそんな頂上が一つ。山の名前こそ付けられていませんが、大江山の航空管制塔は立派な山の頂上です。航空管制等に車を停め、宇宙ステーションのような航空管制塔を左に見ながら鬼の岩屋方面へ歩くこと約2分、加悦谷平野と宮津湾を望む清々しいパノラマが広がる眺めの良い原っぱが。木製のベンチも設置してあります。パラグライダーの発射台が写真映えポイントでポーズがやたら決まります。有酸素運動が苦手な方も、安心して山の頂上を楽しめます。お弁当を持ってきてのピクニックも良いですね。たのしい大江山での思い出以外は全てお持ち帰り下さい。ゴミはすべてもちかえりましょう。

大江山とは?

大江山とは?

大江山(おおえやま)は京都府北部、丹波と丹後の境界、丹後半島の付け根に位置します。山域は舞鶴市、福知山市、宮津市、与謝野町の4つの市町にまたがっており、まさに丹後の玄関口のような山です。別称、大枝山・与謝大山・千丈ヶ嶽。一般的に(地元では)大江山と呼ばれていますが、大江山と呼ばれる頂上をもった峰はなく、赤石ヶ岳(あかいしがたけ、736.2メートル)、千丈ヶ嶽(せんじょうがたけ)832.5メートル、鳩が峰(はとがみね)、746メートル、鍋塚(なべづか)762.9メートルの4つの山頂がある連なった山を総称して大江山連峰といい、地元ではこの山域一帯を指して大江山と呼んでいます。


大江山連峰最高峰千丈ヶ嶽(せんじょうがたけ)には二等三角点「千丈ケ岳」、鍋塚(なべづか)には三等三角点「大江山」、赤石ヶ岳(あかいしがたけ)には三等三角点「赤石岳」が設置されています。千丈ヶ嶽(せんじょうがたけ)山頂からは南西側に間近に三岳山(みたけさん)、西側に氷ノ山(ひょうのせん)、南東側に丹波高地の山々、福知山および綾部市街、鍋塚(なべづか)からはは360°の展望が開け、若狭湾、丹後半島を始めとして、視程の良い日には兵庫県の氷ノ山や福井県の白山、京都市の愛宕山を望むことができます。


南方系と北方系の植物が交じり合う植物の宝庫としても知られ、新・花の百名山にも選定されています。樹種も豊富で、山腹にはブナの原生林が広がり、稜線付近はナナカマドやヤマボウシ、山頂には笹原が広がる。福知山側、八合目の鬼嶽(おにたけ)稲荷神社付近には、ブナ、ミズナラの原生林が残り、サワグルミ、ムシカリ、ナナカマド、トチノキなどの樹木、ウワバミソウ、ツリフネソウ、トチバニンジンなどの草が見られ、森林浴の森100選に選定されています。また、ツキノワグマ、シカ、イノシシ、など動物も多く、春はミソサザイやコガラ、新緑の季節にはオオルリやキビタキ、初夏はホトトギスやヨタカ、コルリ、秋にはアトリ、マヒワなど、京都でも屈指の探鳥地です。また、秋の早朝に見られる雲海は、大江山一帯を神秘のベールの中に包み込みます。2007年に、丹後天橋立大江山国定公園として国定公園にも指定されています。


近年、与謝野町の赤石ヶ岳(あかいしがたけ)から千丈ヶ嶽(せんじょうがたけ)、宮津市の普甲峠(ふこうとうげ)を経由し舞鶴市の赤岩山(あかいわやま)へ至る全長16kmの「赤赤縦走路(あかあかじゅうそうろ)」を中心に、大江山の自然や歴史を満喫できる全長84kmのロングトレイルルート「大江山連峰トレイル」が開設され「大江山連峰トレイルクラブと地元の方々を中心に、ルート整備が行われています。

ご一緒に登ってみませんか!? 「大江山へGO HIKINGツアー」

ご一緒に登ってみませんか!? 「大江山へGO HIKINGツアー」

登山が初めての方にお薦めのハイキングガイドツアーがあります!
所要時間:約2~3時間 ※参加者の体力により異なります。/ 集合場所:加悦双峰公園
参加料金:お一人 5,000円 (18歳以下 2,500円)

自然豊かな大江山を気軽に楽しむ、難易度の限りなく低いハイキングです。エクササイズ感覚でご参加ください。見晴らしの良い気持ちのよい場所で、コーヒー(コーヒーの飲めない方は別の飲み物)&スイーツを頂きます。

「大江山へGO HIKINGツアー」ご予約はこちらから

このルートの山道は歩きやすく・・・
鳥のさえずりが登山者を癒してくれます。

ちょっと、コーヒーブレイク!

大江山登山の代表的ルート紹介 / 鬼伝説(福知山市、宮津市、与謝野町)

大江山登山の代表的ルート紹介 / 鬼伝説(福知山市、宮津市、与謝野町)

大江山には、時を経て3つの鬼伝説が伝わっています。1つは弥生時代、陸耳御笠(くがみみのみかさ)・匹女(ひきめ)を首領とする土蜘蛛(つちぐも)の伝説。2つ目は飛鳥時代、英胡(えいこ)・軽足(かるあし)・土熊(つちぐま)という三鬼を首領とする悪鬼の伝、3つ目は、平安時代、一条天皇の頃。西暦1000年前後のお話で鬼ランク1位、最強の鬼であり鬼の王、酒呑童子(しゅてんどうじ)のお話。大江山とその周辺には鬼スポットや鬼グルメ、鬼アート、鬼博物館まで、様々な鬼たちがいたるところにいまもなお凄んでいます。「鬼」とは一体どんなものたちだったのか。神か幻か、化け物か、それとも人なのか。鬼の謎に迫る!?それはまた別のお話で。

幕末の歴史や鬼の伝説を全身で感じるスピリチュアルな体験ができるガイドツアー体験


所要時間:約2時間〜3時間
参加料金:お一人 2,500円

鬼の遊び場めぐり ご予約はこちらから

大江山登山の代表的ルート紹介 / 平安時代にシンクロする千年古道(宮津市、福知山市、舞鶴市)

大江山登山の代表的ルート紹介 / 平安時代にシンクロする千年古道(宮津市、福知山市、舞鶴市)

大江山には中世の交通遺跡である石畳の古道、「千年古道」が福知山市毛原から宮津市金山まで今現在も残っています。正式名:普甲道は、古代官道である山陰道の支線で、氷上郡から福知山、加悦谷を通り丹後府中(宮津市)に抜ける道の途中より分岐し、同じく丹後府中に至る道で、福知山から河守、内宮、毛原を抜けて辛皮から金山まで抜ける道です。後に開かれる仏性寺から中の茶屋、小田へ抜ける道(今普甲道、宮津街道)と分けて元普甲道と呼ばれることもあります。古代から中世にかけての普甲道の実態については、必ずしも明らかでありませんが、丹波から丹後国府へ至る経路としては最重要の道路であったと考えられています。


 近世以降では、地誌類や旅行記などにも記載がされるようになりますが、普甲道を通らずに由良川の水運を経て宮津、府中へと抜ける筋もよく用いられていたようです。なお、藩主の参勤交代の際には、多く普甲道が用いられていました。


 途中の小字寺屋敷には、「普甲寺」という寺があったとされています。「普甲寺」は、平安時代には存在していたことが確実な山岳寺院で、「大寺」であったとされていますが、成立年代や経緯、開山等はいずれも不詳です。『伊呂波字類抄』では、延喜年間の創始とし、『塵芥抄』では美世上人が開山しました。ただし、この美世上人については、他書に記載が確認できず、事跡等は不明です。『沙石集』『今昔物語集』などに、関連の説話が載っています。この説話である「始丹後国迎講聖人往生「普甲寺」の歴史的な経過は資料が少なく、不明な点が多いのですが、現在も普甲寺跡には普賢堂が残っているほか、礎石や垣、小祠などが一部残っています。ただし、建物等は当時のものではなく、後世に整備されたものと考えられています。普甲寺は、中世まで続き、一説には、安土桃山時代に焼失したともされていますが、詳細は不明です。


また、現在地は不明ですが、普甲峠周辺には、平安時代に編纂された「延喜式」に記載のある式内社「普甲神社」が存在していました。祭神は伝承によると大直毘神。宮津市小田の日吉神社に比定する説もありますが、不明です。


江戸時代初期に丹後一国を領した宮津藩主京極高広(1599~1677)の時代に、元普甲道から分かれる今普甲道が整備され、途中には茶屋が設けられた他、番所跡と思われる小字新兵衛屋敷、茶屋の跡などが残っています。この際、伝承では「普甲道」の名称が「不幸」に通じるなどとして「千歳峰」と命名され、碑文等が残っています。今でも一部には石畳が残っており、参勤交代で使用されていた往時が偲ばれます。他にも道の途中には廻国供養塔がある他、宮津側の集落は宿場としても整備されたと考えられています。また、慶応2年(1866)に宮津藩によって設置されたと伝わる(「宮津旧記」)関所「胸壁」は、現在も枡形虎口や礎石などの遺構が残存しています。中途にある千歳嶺碑は、道路の拡幅を喜んだ宮津城下町の住人等が国学者賀茂季鷹(すえたか)の歌を堀り、天保2年(1831)に建設されたものです。


普甲寺跡から北側の山頂周辺には「普甲山城跡」という城館類似施設が確認されていますが、普甲道との関係性は不明です。


宮津の城下町は、天正8年(1580)に細川幽斎が織田信長の許可を得て建設を開始していることから、上宮津の小田・喜多・今福などの地域は、普甲寺や普甲道との関係性が深い集落であると考えられています。


近代になると、交通手段が多様化し、次第に普甲峠の利用は少なくなり、中途の集落からの離村が進む中で、普甲峠の利用も少なくなっています。


更に詳しく《資料編》

おすすめの特集