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京都北部「酒の京都」全12蔵の地酒・酒蔵特集

甘口や辛口、純米酒や本醸造酒や大吟醸など、味や種類が様々でバリエーション豊かな日本酒を好きな方は理由が色々あると思います。
海の京都エリアには現在12もの酒蔵が点在しており、それぞれ特徴豊かで知る人ぞ知る地酒の宝庫です。稲作文化発祥の地とされる丹後地域は、日本酒造りの始まりの地ともいわれています。「丹後一宮 元伊勢 籠神社」に残る約600年前の文献には、この地で始まった酒造りが伊勢神宮に伝えられたことが記されているそうです。
丹後地域が誇る良質な米と、それぞれ水系の違う綺麗な水を活かし、昔ながらの酒造りを続ける酒蔵が多く点在しています。日本酒好きが唸る、海の京都が誇る12の酒蔵を一挙に紹介します!


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向井酒造(伊根町)

向井酒造(伊根町)

伊根生まれの女性杜氏が造る地酒は、感動的に何にでも相性抜群

1754年創業。地元で愛されてきた、年間生産量が約500万石の小さな酒蔵。平成11年から杜氏を務める向井久仁子さんは、こちらの長女。就任当時は、京都府初の女性杜氏ということで話題になったが、苦労も多く周囲にも迷惑をかけたという。それが、令和元年に開催されたG20大阪サミットの昼食に「伊根満開」が使用されるほどに。連日、伊根観光で訪れる観光客がひっきりなしに訪れる観光スポットとしても知られるようになった。彼女が目指すのは、程よいにがみや酸味があり、料理とのペアリングの妙を楽しめる通好みの味。江戸時代から続く、山廃や生酛(きもと)の製法も守っている。彼女を店頭で見かけたら、好みを相談してみよう。

向井久仁子氏(杜氏)

向井久仁子氏(杜氏)

子どもの頃、周りは漁師の子ばかりで、家業が酒蔵ということが残念で、杜氏になるなんて考えてもいなかったのです。ところが、大学の醸造科で学び、家業を手伝ううちに、この世界にのめり込むように。杜氏になり流行に踊らされた時期もありましたが、今は、うちの蔵の持ち味である“旨み”と“にがみ”を活かし、ひとりでも多くの人に長くかわいがられる純米酒を中心に造っています。お越しになられたら、ぜひ、お声がけください!
電話番号:0772-32-0003  住所:京都府与謝郡伊根町字平田67

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竹野酒造(京丹後市弥栄町)

竹野酒造(京丹後市弥栄町)

常にアップデートし続ける。世界を見据えた若き蔵人が醸す。

のどかな田園が囲む【竹野酒造】は、1895年創業の行街酒造をルーツとする老舗。歴史を紡ぐ小さな蔵の中で、日本酒のイノベーションとも言える新たな酒が次々と生み出されている。仕掛け人は杜氏の行待佳樹さんを中心とする、行待三兄弟。和食に留まらない創作料理と日本酒の組み合わせや、ワイン・ビールなど他種からインスパイアされた、自由な発想の日本酒を提案している。例えば、樽の違い・酒米が育つ田・仕込んだ日の気候などで変化する、繊細な味を楽しむクラブシリーズ。一つとして同じ味はなく、シリアルナンバーを付けて商品を管理するのだ。ヴィンテージ丹後ちりめんをラベルにした最高級ラインなど、新たな日本酒の誕生に期待が高まる。

行待佳樹氏(杜氏) / 行待達朗氏(頭・一級酒造技能士) / 行待晧平氏(酒造技能士)

行待佳樹氏(杜氏) /  行待達朗氏(頭・一級酒造技能士) /  行待晧平氏(酒造技能士)

小さな蔵なので小回りが利くことが強みです。直接生産者や職人にお願いしたり…無茶を言うことも(笑)。成分分析機を使って細かく管理することや、気になる蔵から日本酒を取り寄せてトレンドをチェックすることもやっています。美味しい酒づくりのための研究は欠かせませんね。国内外の日本酒イベントに参加して、日本酒の新たな魅力を伝えることにも注力しています。蔵横の「BARルーム」では地酒の試飲も出来るのでぜひ立ち寄ってください。
電話番号:0772-65-2021  住所:京都府京丹後市弥栄町溝谷3622−1

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ハクレイ酒造(宮津市)

ハクレイ酒造(宮津市)

宮津の良さを全国にピーアール、地域ぐるみで進化し続ける酒蔵。

創業は天保3年(1832年)。地元の農家が丹精込めて育てた米と、蔵の目の前の山に湧き出る水を使い、創業当時からの醸造方法を継承する。代表銘柄は、大辛口の酒呑童子、米にこだわった香田、手軽に飲める白嶺の3シリーズ。これに加え、地域と協力して造った大鬼、真名井、2020年春に新登場、ワインのような風味の令和の新酒、白嶺01など、銘柄が豊富。さらに、酒を使った自家製スイーツも揃う。酒蔵見学(2名以上で、前日迄の要予約)は、丁寧な説明を受けたり、限定酒の試飲ができたりと、日本酒好きにはたまらない、まるでテーマパークに来たよう。地元を愛し、人を愛し、酒を愛すこちらならではのもてなしに、頭が下がる。

山本桂司氏(杜氏)

山本桂司氏(杜氏)

ハクレイ酒造で蔵人を14年間、2019年に杜氏に就任しました。ここでは、蔵人が泊まり込みで酒を仕込む、昔ながらのスタイルを継承しています。私が杜氏になり大切にしたのは、「和醸良酒」という言葉。「人々の和はよい酒を醸し、良い酒は和を生む」という意味があります。うそのような本当の話ですが、ガミガミ言われたお酒はギスギスした味に、蔵人みんなが「おいしくなーれ!」と和を以って仕込むとおいしく育つのです。
電話番号:0772-26-0001 住所:京都府宮津市字由良949番地

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与謝娘酒造(与謝野町)

与謝娘酒造(与謝野町)

日本酒にテロワールを。与謝野町の水と米で仕込む地酒

1887年の創業以来、酒蔵の裏にある大江山の伏流水を仕込み水に使用。清く軟らかな水をいかした、優しく飲みやすい酒を造ってきた。現在は、伝統を受け継ぎつつ、六代目が次々と新しい酒を開発。ラインナップは30種類にものぼる。
特に、地元の材料、人、風土が揃った「この土地ならではの酒」にこだわり、与謝野町与謝地区の特別栽培米や山田錦を使った酒や、地元産の梨やリンゴのフルーツジュースを使ったスパークリングリキュールなど農家とのコラボレーションを実現。特別純米無濾過生原酒のシリーズでは、ワイン酵母や、モダンなラベルで女性向けに日本酒のイメージを変える試みも。変化を恐れず、新鮮なおいしさを生み出し続ける。

 

西原司朗氏(杜氏)

西原司朗氏(杜氏)

大学の醸造科を卒業し、すぐに六代目となりました。代表銘柄「与謝娘」を大切に受け継ぎつつ、時代に合った酒や地域の魅力を伝える酒を造りたいと試作に励み、常にチャレンジを続けています。年に1、2種類は新しい酒を開発したいですね!また、酒蔵見学や蔵人体験をはじめたのも、蔵に来ていただき、与謝野町を知ってもらうきっかけになればという思いから。気軽に寄っていただけたらと思います。
電話番号:0772-42-2834 住所:京都府与謝郡与謝野町与謝2-2

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池田酒造(舞鶴市)

池田酒造(舞鶴市)

米と麹と水、自然由来の力を生かしシンプルに醸す酒蔵

明治12年創業。日本酒業界の大型化の波を乗り越え、平成に入り池田恭司さんの代から蔵の個性を生かす経営にシフト。「酒本来の美味しさを追求したい」とコスト度返し、米100%で作る純米酒にこだわっている。安定した酒造りには発酵を促す酵素剤の使用が一般的だが、【池田酒造】ではそれを使用せず米と麹だけで醸す。素材が持つ力を借りて、じっくり細やかに酒づくりができるのは、恭司さんご夫婦と数人の蔵人で切り盛りする小規模酒蔵だからこそ。仕込み水は、蔵のすぐ横を流れる由良川の伏流水を利用し、米は由良川流域の地元育ちが中心。【池田酒造】の酒は一口飲めば、由良川と共にある自然風景が浮かぶような、豊かな滋味が感じられる。

池田恭司氏(代表取締役社長) / 池田菊江氏(杜氏)

池田恭司氏(代表取締役社長) /  池田菊江氏(杜氏)

平成26年、蔵を継ぎ五代目となりました。杜氏であり、料理人の顔も持つ妻と、二人三脚で「自分たちが本当に美味しいと思える日本酒を!」と日々精進しております。出来るだけ生産者の顔が見える材料を使い、製造はシンプル、丁寧に行うことを心掛けています。普段、蔵の見学は受け付けておりませんが、年に1度「丹後天酒まつり」のとき蔵開きを行います。店舗はいつでもお買い求めいただけるので、気軽にお立ち寄り下さいね。
電話番号:0773-82-0005  住所:京都府舞鶴市字中山32

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東和酒造(福知山市)

東和酒造(福知山市)

廃業寸前の酒蔵を復活させた、発想豊かな女性杜氏が造る酒。

享保2年(1717年)に創業、33年間の休蔵を経て、2011年に現杜氏・今川純さんが再開させた福知山唯一の酒蔵。敷地の真ん中にある手掘りの井戸水、地元の米を使い福知山らしさにこだわる。現在は長野の蔵が実家というご主人も加わり、少数精鋭で昔ながらの酒造りを行う。酵母6種、米7種を使い分け、代表銘柄「福地三萬二千石」や、復活後に純さんが造った「六歓」などがラインナップ。また、「月という飼い猫を見ながら、燗酒が飲みたい」という、「酒造りはアイデア先行型」という、彼女らしいユニークな酒。「六歓」のラベルデザインはいとこの染織家・弓場直子さん、ポップは義理の姉など、周囲の才能が集結し、蔵を支えている。

今川純氏(杜氏)

今川純氏(杜氏)

実家の酒蔵の廃業手続きをするように依頼され、なぜか復活の方を選び、思っていたのと違う人生へ進みました(笑)。修業先から戻ったはいいものの道具がなく、まずは他の蔵で不要のものを譲ってもらうことからスタート。うちで古い道具を使っている理由はこれです(笑)。自分が飲みたいお酒「六歓 はな」が、地元の同世代の女性に支持されて軌道に。もう二度とできないくらい苦労しましたが、今はやってよかったと思います。
電話番号:0773-35-0008 住所:京都府福知山市字上野115,116,117番合地

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若宮酒造(綾部市)

若宮酒造(綾部市)

但馬と丹波の対照的な方法をハイブリットで造る、綾部の地酒。

大正9年(1920年)創業。明治時代の地元紙には、前身【三丹酒造】の名前が残り、古くから地元に愛されてきたことが想像できる。現在は、ビールメーカーに10年勤務した後、こちらを継いだ木内康雄さんが社長兼杜氏を務める。杜氏になり8年が経った今でも、まだまだ勉強中と謙遜するが、但馬と丹波の杜氏から学んだ両方の酒造りをミックスさせ、味を守りつつ新しい酒にも挑戦している。店に入るとすぐに、現役のレトロな瓶詰めマシンがある。その近くには、古い道具や、麹や酵母、精米歩合などの資料も置かれ、まるで研究所に来たよう。綾部に伝わるしっかりとした甘口の酒や、杜氏好みのスッキリ系など、試飲後に購入できるのも嬉しい。

木内康雄氏(代表取締役・杜氏)

木内康雄氏(代表取締役・杜氏)

私の祖父の代から、静岡で若宮酒造の総代理店を経営。その縁で、跡継ぎとして18年前にこちらに。幼稚園の頃から父について酒造りの見学、手伝いに毎冬来ていましたが、実際に杜氏になるとは夢にも思いませんでした。計2人の但馬、丹波杜氏のもと8年修業し、杜氏になって10年が経ちました。酵母や麹は、子どもの頃飼っていた昆虫や魚と重なります。表情も言葉もありませんが、元気に育つよう手をかけるのは楽しいものです。
電話番号:0773-42-0268 住所:京都府綾部市味方町薬師前4

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白杉酒造(京丹後市大宮町)

白杉酒造(京丹後市大宮町)

丹後のおいしいごはんで酒造り、食用米で革命を起こした11代目。

安永6年(1777年)創業、現在11代目蔵元、白杉悟さんが杜氏を務める。蔵の敷地に樹齢300年を超える椎木がそびえ立ち、創業時の酒造許可の古文書が飾られるなど、そこかしこに歴史がうかがえる。その歴史とは裏腹に、酒造りは革新的。食用米を使った酒造り、黒麹や酵母のブレンド、緻密な計算のもと生まれる酒は全く新しいのに、奇をてらわず、日本人の舌に馴染む味に仕上がった。発売するやいなや評判となり、それまで平行線だった蔵の売り上げは、右肩上がりに。また、銘柄ごとのテーマやネーミング、ラベルデザインまで、すべてが白杉さんによるもの。令和世代の杜氏として、時代を牽引するリーダーの予感。杜氏語りは、一聞の価値あり。

白杉悟氏(代表取締役・杜氏)

白杉悟氏(代表取締役・杜氏)

2013年、杜氏を継いだとき、私だからこそできる酒造りとは何かを、立ち止まって考える機会がありました。そのとき、出した答えは、地元の食用米でおいしい酒を造ること。当時、周囲には全く賛同を得られませんでしたが、コシヒカリからはじめ、いまは丹後産4種、熊本産1種の食用米を使用。食べてもおいしい米は、酒にしてもおいしいを証明できたことがとても嬉しいです。次は、伝承の酒「白木久」の、米の変更に挑戦予定です。
電話番号:0772-64-2101 住所:京都府京丹後市大宮町周枳954

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谷口酒造(与謝野町)

谷口酒造(与謝野町)

家族で仕込む酒造り、マイクロブルワリーがミラノで金賞を受賞。

明治4年(1871年)創業。社長である谷口暢さんが杜氏を務める、生産量年間一升瓶数千本の小さな蔵。谷口さんが杜氏になった35年前、蔵元杜氏は珍しかった。教科書どおりではなく、「うちの酒造りを覚える」ことに徹底してきた。彼の血の滲むような努力と、周囲の温かい協力があって今がある。2019年度にはイタリア酒ソムリエ協会が主催する日本酒品評会「ミラノ酒チャレンジ」で金賞を受賞。イタリアの酒ソムリエ資格を持つプロの舌を唸らせた。甘酒を凍らせて食べる酒スイーツなど、アイデアは尽きない。

谷口暢氏(代表取締役・杜氏)

谷口暢氏(代表取締役・杜氏)

父が早くに亡くなったので、大学生の時から酒蔵の手伝いはしていました。ある時、長年勤めていた杜氏が自分で造れと言い出して、私が造ることに。なんとか、いろんな方に助けられ、新米杜氏として独り立ちを果たしました。杜氏になって35年経ちましたが、その時の感謝は忘れません。待っていてくれるファンのために、毎年「命がけ」で酒を造っています。私が案内する、一風変わった蔵見学も、ご体験ください。
電話番号:0772-42-2018  住所:京都府与謝郡与謝野町与謝70-2

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木下酒造(京丹後市久美浜町)

木下酒造(京丹後市久美浜町)

江戸時代から建つ酒蔵に住む酵母が生む、自然の力で育った地酒。

天保13年(1842年)創業。地酒『玉川』の醸造元。業界初の外国人杜氏・フィリップ・ハーパーさんは、就任直後から酵母無添加の「生もと」「山廃もと」造りをスタート。「自然仕込」と銘打ち、その個性的な味わいで知名度アップにも貢献した。現在は、日本酒の長期熟成に精力的に取り組む。時間軸での味の変化を楽しめるように、醸造年度を分かりやすく表示し、酒は若い方が旨いとされる定説に、待ったをかける。他にもロックで飲む「Ice Breaker」、江戸時代のレシピで造った「Time Machine 1712」など、変化球ラインにも注目。味と香りのバランスが良い『中汲み』部分を手詰めした、蔵元限定販売「玉川 中汲み」は数量限定。見つけたら即買いが正解。

フィリップ・ハーパー氏(杜氏)

フィリップ・ハーパー氏(杜氏)

イギリス出身で、22歳で英語教師として日本に来ました。2年後、蔵人として日本酒の世界に飛び込み、いくつかの蔵を経て、2007年に木下酒造の杜氏に就任。旨い酒造りに日々、奮闘しています。ここに来て、江戸時代の建物を見た時から、建物に付着している自然の酵母を使う酒造りを決意。今では「自然仕込」シリーズが、ここを代表する酒となりました。現在は、3年、5年、今後は10年の長期熟成に挑戦中です。
電話番号:0772-82-0071 住所:京都府京丹後市久美浜町甲山1512

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吉岡酒造場(京丹後市弥栄町)

吉岡酒造場(京丹後市弥栄町)

木槽で絞る昔ながらの酒造りが自慢の、地元に愛される小さな蔵。

寛政元年、1789年創業。現在は、八代目蔵元吉岡直昭さんが杜氏を務める小さな酒蔵。蟹で知られる間人や網野町などの浜から近く、酒はすべて海の幸と相性バツグン。仕込み水には、硬水である金剛童子山の伏流水を使用するため、どれも日本酒度では辛口〜大辛口であるが、辛口の印象よりはやや甘さが感じられる。京都市内の料亭でも料理に合うと好評で、購入も市内数箇所で可能。しかし、アルコール度数20度もある原酒や古酒の販売は、蔵元限定。醪を手作業で絞る、古い道具「木槽(きぶね)」に残った、酒の風味たっぷりの酒粕も見かけたら手に入れたい。近くには、明智光秀が奉納したと伝わる石灯籠が残る溝谷神社があり、合わせて訪れたい。

吉岡直昭氏(杜氏)

吉岡直昭氏(杜氏)

2002年、当時の杜氏が急病になり、突然、蔵人として働くことに。幼い頃から酒蔵は遊び場で、仕事は見てきたものの、実際には苦労の連続でした。先輩蔵人さんの指導で、なんとか杜氏をさせてもらうまでに成長し、今で18年が経過。その間、丹後の杜氏組合が解散になったり、近くの3つの酒蔵が廃業になったり、とりまく状況は厳しくなりました。うちは小さな酒蔵ですが、日本酒造りの伝統を絶やさず、頑張ります。
電話番号:0772-65-2020  住所:京丹後市弥栄町溝谷1139

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熊野酒造(京丹後市久美浜町)

熊野酒造(京丹後市久美浜町)

目の前に海が広がる酒蔵。但馬杜氏より受け継いだ造りを学んだ若き杜氏に期待。

前身は大正7年(1918年)に、先々代が創業した【亀屋】。その後、戦後の動乱で造り酒屋の合併が行われ、現在の熊野酒造が誕生した。久美浜湾の最南岸にあり、目の前から湾を一望できることから酒銘を「久美の浦」としており、地元を中心に長年にわたり愛されている。昔は代々但馬杜氏が酒造りを行ってきたが、現在は次期蔵元である柿本達郎さんが杜氏を務める。歴代杜氏の技を受け継ぎつつも、彼らしさをプラスした酒造りにこだわる。地元産の酒米である祝や五百万石、さらに食用米コシヒカリを、古い蔵に残る道具を使い丁寧に仕込んでいく工程は、ほとんどが手仕事。ゆえに、各酒は個性豊かな味わいに。

柿本達郎氏(専務・杜氏)

柿本達郎氏(専務・杜氏)

杜氏になってまだまだ年が浅く日々修行と勉強の毎日です。先代杜氏が引退を考えだした頃に、その技を受け継ぐべく実家へともどり蔵人として酒造りに携わる決心をしました。「学ぶは真似るなり」を信条に造り続けていますが、米やもろみの醗酵の様子は毎年違うので、作業の中で勘が頼りの微調整が必要となります。またお客様の好みも絶えず流動している昨今ですので、少しずつ新しいチャレンジも考えています。
電話番号:0772-82-0019 住所:京都府京丹後市久美浜町45-1

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新しい旅と暮らしを発見する海の京都のライフスタイルメディア海の京都Times
「酒発祥の地で今、酒蔵の多様性が花開く」の記事はこちら

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